【開発ノート#1】KPass(ケーパス)をつくる理由 – “大学生活をちょっと楽に”するアプリをはじめます

はじめに

こんにちは。

現在、慶應義塾大学の理工学部システムデザイン工学科に通いながら「KPass(ケーパス)」というアプリを個人で開発しています。

このブログでは、KPASSの開発過程を、同じ学生の目線からゆるく・リアルに発信していきます。

アプリのテーマは「学びの入口を、もっと手軽に。

初回となる今回は、アプリの概要・企画の背景・設計方針を紹介します。

アプリ概要(KPASSとは)

KPASS(ケーパス)は、大学生活における「情報が分散していて追いづらい」問題を解決するアプリです。

  • 目的: LMS(学習支援システム)や掲示板、メール、SNSなどに散らばる情報を1つのアプリで集約
  • 想定シーン: 課題の締切・授業変更・イベント通知・教材リンクなどを、ひと目で確認
  • コア価値: 「探す時間を減らし、やる時間を増やす」

さらに、最大の魅力は「一度ログインしたら自動でログインし続ける」こと。

多くの学生が使っている公式K-LMS(Canvas LMS)は、タブを閉じるたびに毎回ログアウトされてしまい、「またパスワード入力か…」という煩わしさがあります。

KPASSでは、認証セッションを安全に保持する仕組みを実装しており、アプリを開くだけで一瞬でログイン完了・即アクセスできます。

この「面倒な手間をなくす体験」が、KPASSの一番の“体感的な強み”です。

企画背景

大学生活を送っていると、こんな悩みがある人も多いのではないでしょうか?

  • LMS、メール、掲示板、SNS…情報の分散が激しい
  • 締切を見落としたり、通知を逃したりする“うっかりミス”が起こる
  • 既存公式のツールは便利だけど、「自分たちの使い方に合わない」

私も同じ課題を感じていました。

「じゃあ、自分たちが本当に使いたいUXで作ろう」——。

そこからKPASSの開発が始まりました。

開発のゴール(目標)

  • 見落としゼロ:締切や重要連絡を、必ず目に入るUIで設計
  • 1画面完結:今日の予定や課題が、ホーム画面で全部見える
  • 安定性重視:期末週でも落ちない・重くならないパフォーマンス
  • 学習コスト最小:初回起動から5分で使い方が分かる
  • 自動ログイン維持:一度ログインしたらずっと使える快適体験

特に最後の「自動ログイン維持」は、日々使う上でのストレスを劇的に減らす要素。

「ログインの壁」をなくすだけで、アプリの利用率や継続率が大きく変わると考えています。

設計方針(プロダクト/UX)

  • 情報設計優先:「課題」「授業」「通知」を横断的に一元表示
  • 通知は“賢く控えめ”:重要な情報だけをプッシュ。うるさくしない
  • 入力は最小限:LMSなどと連携して自動取得。手動は補助的に
  • ブレークポイントは既存準拠:新たな閾値は作らず、設計で吸収
  • ビジュアル設計:透過背景・青下線なしリンクで統一感と可読性を両立

UX(ユーザー体験)を最優先に、余計な操作を極限まで減らす構成です。

現在の主要機能と今後の予定

機能ステータス概要
ダッシュボード実装済み今日やること・今週の締切・次の授業を一覧表示
課題管理実装済み期限・科目・重要度で整理、提出状況をトラッキング
自動ログイン実装済み一度ログインしたら再認証不要でスムーズに起動
カレンダー連携開発中学内スケジュール・課題を日/週表示で統合
通知システム開発中通知ルール設定・サイレント時間帯対応
コース/教材整理計画中LMSやリンクをまとめてアクセス
バックグラウンド同期計画中アプリを開かなくても最新情報を取得

技術スタック

  • アプリ開発:Flutter(iOS / Android / デスクトップ対応)
  • 通知・同期基盤:Firebase(Cloud Messaging / Installations)
  • バックエンド:Node.jsベースの独自プロキシAPI(学内システム連携)
  • 設計アプローチ:クリーンアーキテクチャ志向、機能単位でモジュール分割

特に自動ログインでは、セッション管理とトークン更新処理をFlutterとFirebaseで安全にハンドリングしています。

現在の課題

  • 学内システムの仕様変更にどう追従するか
  • 「通知が多すぎず、少なすぎない」最適バランスの検証
  • 期末週など高負荷時の安定動作の確保

特に通知設計は、「情報過多」と「見落としゼロ」のちょうど中間を探っています。

こんな人に使ってほしい

  • LMSやメールなど複数ツールをいちいち開くのが面倒な人
  • 締切は絶対に逃したくないけど、通知が多いのは嫌な人
  • シンプルで軽くて、でも“ちゃんと便利”なアプリが好きな人
  • 「ログインが面倒すぎて、もう開く気がしない」そんな人にもぴったり

おわりに

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

KPASSは、「自分たちが欲しかったキャンパスツール」を形にしている途中です。

質問や「こういう機能が欲しい!」という声も、ぜひコメントで教えてください。

大学生活を、少しでも“楽に”、そして“楽しく”。
KPASSは、その小さなきっかけになれたら嬉しいです。